青山吉能とWake Up, Girls!のオタクが新アニメ「ガールズバンドクライ」を観た

こんにちは、わにのこです。

記事執筆は昨年のWake Up, Girls!(以下WUG)のAdvent calendar以来になります。本当は次のAdvent calendarまで記事を書かないつもりでいたのですが、アニメ「ガールズバンドクライ」(以下ガルクラ)については、青山吉能さんとWUGのオタクとしてぜひ語りたいと思い、当ブログの画面を開きました。今回は、主にガルクラとWUGまたは青山吉能さんとの共通点について綴っていきます。

 

※この記事はガルクラとWUG、両作のネタバレを多分に含みますので、履修済みでない方はご注意下さい。

 

1 執筆経緯

私がガルクラの存在を知ったのは放送開始数か月前である。スタッフに「小樽潮風高校Project」のキャラクターである小春六花(cv青山吉能)、夏色花梨(cv高木美佑)、花隈千冬(cv奥野香耶)のデザインを手がけた手島nariさんが名を連ねていたのと、流行りのガールズバンドアニメであることから興味を持ち、視聴を決めた。

1話のOPテーマで早くも心を奪われたが、観ていくうちにWUGや青山さんとの共通点が多い... いや多くね??となり、他のWUGner(ワグナー)の皆さんも口々にその旨をツイートしているので、それらを記事の中にひとつずつ丁寧に綴ることで自分の感情と一緒に整理しておきたいと思い、執筆に至った。

 

2 本編

2.1 トゲナシトゲアリと声優ユニットWUG

まず、ガルクラとWUG、両コンテンツの始まりから説明する。
井芹仁菜や河原木桃香らガルクラのメインキャラクターたちで結成されたバンド「トゲナシトゲアリ」(以下トゲトゲ)は、アニメ内だけでなく現実世界でも、仁菜や桃香らのキャストたちによって精力的な活動が行われている。その結成は、2021年6月にアゲハスプリングスや東映アニメーションらが「Girl's Rock Audition」により、アニメーションとリアルバンド活動を融合させた新プロジェクトの中核を担うガールズバンドのメンバーの一般公募を始めたのがきっかけとなる。(【アゲハスプリングス×東映アニメーション×ユニバーサルミュージック】「音楽で、人生を神回に。」ガールズバンドメンバー&メインキャスト声優一般公募オーディションを開催!! – リスアニ! – アニソン・アニメ音楽のポータルサイト (lisani.jp))

アニメWUGのメインキャストたちで構成されていた声優ユニットとしてのWUGも同じような結成の仕方をしており、こちらは2012年から13年にかけて行われたavex×81produce Wake Up, Girls!AUDITION 第2回アニソン・ヴォーカルオーディション」でメンバーが募集されている。(第2回アニソン・ヴォーカルオーディション開催!合格者は『らき☆すた』のスタッフが再結集した新作アイドルアニメでデビュー!  | ニュース | Deview-デビュー) こちらは当時のポスターに書かれている「声優、歌手、アイドル、とマルチに活躍出来る、次世代のアーティストを募集」を謳い文句としている。

つまり、両グループとも、新人のバンドマンもしくは声優が、アニメと3次元での活動の両方を通じて成長し、それらの相乗効果によってコンテンツを盛り上げていくことを目的としている、と見ることができる。いきなり新人の5人ないし7人で、大きなコンテンツの看板を背負って全くの未知であるプロの世界に立たされたともいえる。思いっ切り飛んではみたものの、奈落の底に向かって落ちているのか、大空に向かって飛んだ瞬間なのかは分からない、それでもみんなで全てを受け止めて進んでいかなければいけない運命共同体。私は、この関係性にある12人に深い敬意を表する。

2.2 井芹仁菜と青山吉能

さて、少し感傷的になったところで、ガルクラを観たWUG及び青山吉能さんのオタクが真っ先に見つけたであろう、仁菜と青山さんの共通点を整理していきたい。

まず、熊本出身であること。

次に、姉と厳格な父がいること。仁菜の父の宗男は熊本の教育界で偉い人らしく、また井芹家には3つの家訓がある。青山さんは父にゲームボーイアドバンスを膝で割られたことがあるそう。

そして、大学進学を口実に上京してきたこと。仁菜は上京時点ではまだ受験生だが、受験勉強をして大学進学することを宗男らに約束している。青山さんは父のもとに大学合格の証書を叩きつけて上京したそう。(なんとここまでは青山さん本人が青山吉能のどうぞよしのに #16 【生放送】 (youtube.com)にて語っています。どうぞよしのに)

さらに、エゴサをすること(仁菜は13話でトゲトゲに対する批判的なツイートに腹とトゲを立てている)やとても我が強いことも挙げられる。

あとこれは厳密には仁菜と青山さんの共通点ではないのだが、ガルクラ2話に仁菜が自分のヨーグルトに名前を書いていることが発覚した描写があり、これに関しては、小樽潮風高校Projectにて、ヨーグルトが大好きな小春六花が同じことをしているという設定がある。

ここまで共通点が多いと、さすがに手島nariさんが仁菜周りの設定を考えるのに深く関わっていそうである。

2.3 ガルクラとアニメWUG

ここからはアニメ同士の比較をしていく。

2.3.1 河原木桃香と島田真夢

両作の鍵を握っているキャラクターが河原木桃香と島田真夢であるが、2人ともそれぞれ人気バンド「ダイヤモンドダスト」(以下ダイダス)と国民的アイドルグループ「I-1 club」(以下I-1)を脱退している。駆け出し期間は両者とも胸に希望を抱かせて、目を輝かせて活動していたが、桃香はメジャーデビューしてから事務所に音楽の方向性に関する路線変更を強いられたこと、真夢は人気が加速してからの組織の規則にがんじがらめな状況にNoを突き付けた形となる。(真夢は脱退までに紆余曲折あった)

そこから桃香はソロで活動こそしていたが、その後ギターをやめて地元の旭川に帰る決断をし、真夢は両親が離婚したため母と2人で東京から仙台の祖母の家に身を移し、アイドルをやめて市内の高校で慎ましい学生生活を送っていた。この時点では両者ともに生来の明るさが消えている。(特に桃香が顕著)

しかし、桃香は仁菜によって、真夢はWUG(すでに加入していた他のメンバー6人+マネージャーの松田さん)によって心が突き動かされ、再び音楽/アイドルの道を歩んでいくことになる。

2.3.2 「になもも」と「よぴまゆ」

桃香と真夢の辛い過去。音楽/アイドルの道を進むと決めた以上、いずれこれに一区切りをつけなければいけない時が来る。その過去を引き出し、ユニットを真に1つにしようとしたのが、ガルクラ主人公の井芹仁菜とWUGリーダーの七瀬佳乃であった。2人は桃香/真夢が大切で特別な存在だからこそ、他人が触れづらいような過去にも積極的に踏み込んでいった。詳しく書くと長くなるので割愛させていただくが、このおかげでトゲトゲ/WUGは確実に1歩前に進んでいった。

逆に桃香→仁菜と真夢→佳乃に関しては、形の違いや程度の差こそあれど、年齢的、もしくは精神的に1歩大人であるが故の面倒見の良さみたいなものを感じる。桃香は仁菜に一人暮らしのあれこれを教えたりしていて、一方真夢は感情が乱れてしまっている佳乃に対して優しく諭すようなシーンが少し目立つ。

(ちなみに仁菜は13話で、通りかかったトラックのコンテナに写っていたダイダスに両手の小指を突き出して威嚇しているが、佳乃は1期5話で仙台駅前のパネルに映ったI-1に対して「...負けない」とこぼしている。ペアだけでなく個人としても何となく似た者同士なのかもしれない)

2.3.3 その他

今まで挙げた以外にも、アニメ同士の共通点は複数存在する。

まず、ワゴン車での遠征が挙げられる。続劇場版後編で、アイドルの全国大会である「アイドルの祭典」に向けた知名度アップのために全国を回ったWUGに対し、トゲトゲは1期時点では7話での川崎-諏訪の往復1回のみだが、最終話以降のトゲトゲの活動を描いたとされているEDテーマ中のイラストでもワゴン車での遠征のシーンがあるので、今後も精力的にワゴン車遠征を行っていく可能性は高い。その中でどのようなやりとりがされるのかは非常に気になるところである。

次に、事務所もしくはレーベルから1回声がかかって契約を結び、その後紆余曲折を経て、トゲトゲは事務所を脱退し、WUGはレーベルとは一旦離れて自由な活動を許可してもらう(この後にそのレーベルが話に直接関わることが全くなかったため、視聴者視点では契約関係を切ったと見ても差し支えない)という話の構成を取っていることである。やはり両者とも「雑草魂」のようなものを話の中で見せたかったのではないかと思う。

そして、海老塚智と久海菜々美の設定や性格等がどことなく似ている。智が菜々美たちWUGの活動拠点である仙台出身であり、両者ともグループの最年少で一番の野心家、他者に対しても妥協を許さない性格で、しかも1期時点ではまだ解決していない問題を抱えている(智は親との関係、菜々美はWUGを辞めて元からの夢を追うか否か)という共通点まである。11話でトゲトゲのライブを観ていたとされる母親が続編で智と和解できるかは見ものである。

さらに、各作品の黒髪ロングヘアのキャラ(安和すばると七瀬佳乃)が1期終了後にその髪をバッサリと切っていることも共通点として挙げられる。すばるに関してはEDテーマ中のイラストでその様子が描かれており、1期の次の続劇場版前編でいきなりショートヘアで登場した佳乃とともに、髪を切った理由は不明である。ただ、佳乃はその性格から明らかに決意表明のようなものと見ることができる一方で、すばるはイメチェンの可能性も高い。

とはいえ、やはり今挙げただけでも目を見張るような共通点が多いため、ガルクラ制作陣がWUGを多少なりとも意識している可能性は十分考えられる。

 

3 ガルクラの今後

最後にガルクラの今後について少し語りたい。とはいっても続編の話の展開を予想できるわけがないので、3次元(現実世界)のライブについての話をする。

ガルクラは今、あれよあれよという間に2024年春クールの覇権アニメとなり、円盤売り上げは春アニメ中1位、グッズは販売後即売り切れ、ライブチケット争奪戦は激化必至という状況である。現在活動休止中のキャストの状況次第でもあるが、近い将来に作中で目標とする武道館ライブを達成することが現実的になってきている。

その中で、まずは活動休止中のキャスト2人に焦らずゆっくり休んでもらい、いつでも良いので元気に復活してきてほしい。そして、武道館ライブが行われる際にはみんなでその喜びを分かち合いたい。

さらに、これは武道館ライブの前になるか後になるかは分からないが、もしガルクラがWUGを多少なりとも参考にして作られたコンテンツならば、仁菜やダイダスのヒナの出身地の熊本や、桃香たちの出身地である旭川でライブが行われてもおかしくないため、その発表も楽しみに待っていたい。熊本は無論、旭川も私にとって出身地であり非常に思い入れのある土地なので、チケット争奪戦は絶対に負けない。

 

おまけ

13話のライブの最初のMCで仁菜がヘマして観客に「かわいー!」とか言われるシーン、WUG2期13話のランガちゃんとちょっと重なる